オオサキ発達ラボ 特性ある子の子育て、お役立ちblog

滋賀県大津市で子どもの発達のサポートをしています

普通級小学生★テストが40点ぐらいになってくる前にすること

学習障害、知的障害の傾向を持つ場合、急激に学習についていけなくなるタイミングがあります。ゴリゴリと自己肯定感をゴリゴリ削られます。誰かのほんの一言で心がポキンと折れてしまう可能性が十分にあります。

お子さんの性格やお友達関係にもよりますが、「僕なんて…」という自分に価値がないような言葉が増えてきたら、黄信号。沈みこんだ様子で遊ばなくなってきたら、自信が枯渇して活動停止する寸前です。できれば完全停止するその前に、健全な保険をかけましょう。


今回は4つの対策をあげておきます。


①目標設定や、学習の難易度や量を調整する

お子さんがグッタリしているときは、「普通」を捨てましょう。お子さんが元気でいることの方が大事です。お子さんと話し合いながら、お子さんのメンタルを一番保ちやすい登校目標・学習内容・学習量に設定しなおしましょう。

目標を下方修正する声かけの例
勉強から注意をそらす:「学校行って、友達と遊んで給食を食べてきたら、それでOK」
フル登校にこだわらない:「学校がしんどかったら、午前中は家で一緒に何かする?」
宿題のフル提出をやめる:「宿題は半分にしてもらえるように、先生に頼んでみる?しんどい日はナシにする?」
参加をゴールにする:「テストは、名前だけしっかり書いたらOK。一箇所書けたら100点!」

学習自体はもうすこし大きくなった時にリトライすればいいですが、いったん踏みつぶされてしまった心はトラウマとなって、その子の生き方を変えてしまいます。思いきって学習の優先順位を下げてください。
※具体的な学習の調整の方法については、近いうちに記事を書きます。

両親は自分の味方!理解者!ということがお子さんに伝わると、少し元気になるはずです。


②情報収集:教室以外の居場所さがし

普通級に向いてない!と感じている場合、ジャストフィットの学習環境は見つかりにくいです。なので、たくさんの選択肢を持った上で、うまく組みあわせましょう。最強デッキ作戦です。

手持ちのカードは多いほうが強い。どんどん見学に行こう。情報は足で稼ぐ。

・転校先候補:配慮のある私立や、小規模特任校、不登校特例校、サポート校、山村留学など
・在籍校学内:教室内別課題、別室登校
・通級、特殊学級、支援級:近隣の見学、転籍は何月までに確定すれば異動できるのかを必ず確認する(一学期末の学校面談で四月異動など)
フリースクール
・学童、放課後デイ
・習いごと
タブレット通信教育、zoom習いごと
・地域のサークル
・キッズシッター
・児童館、図書館
・手伝い(家業や地域など)

子どもの心が完全に折れてしまってから新しい環境に飛び込むのは、かなり難しいです。親子の元気が残っているうちに、親の見学と子どもの体験を済ませておきましょう。お子さんが「学校行くほど元気はないけど、〇〇先生のところなら会いに行こうかな」と思えるようなセカンドプレイスがあると、生活リズムが作りやすいです。


③もしものために:健全な自宅生活を送る準備

朝学校に行きたがらない(登校しぶり)・遅刻・早退・欠席が増えてきたら、ひょっとしたら不登校になるかも、と少し覚悟をしておきましょう。からっぽになってしまったHPとMPを充電するタイミングかもしれません。うろたえず、すこやかな充電ライフを送るイメージを作っておきましょう。

・昼ごはんの目処をつけておく
・可能ならリモートワークや就業時間の調整
昼夜逆転やゲーム依存にならない仕組みの整備。ルールの張り出しと、半自動の環境整備。弱っているときは簡単に依存症と昼夜逆転のコンボになりますし、そうすると、ひきこもりが年単位で長期化します。
子供のネットを時間制限で繋がらなくするWi-Fiルーター設定方法 | KAGEMARU-info
・趣味探し。ゲームYoutubeスマホ類以外で、おだやかに時間をつぶせるもの。

・簡単な家事の習得。「お米炊いといてくれてありがとう!」など、会話がないときも褒めやすいです。


④学校との連携を密に

・家での様子。イライラや消沈、パニック、食欲不振や不眠など。(週3回、1時間泣くなど)
・補修や特別追加課題の免除、宿題量の調整の相談(宿題に○分かかる。終わると○時)。
・授業中の別課題や、別室登校などができそうな可能性はあるか
・欲しい情報があれば頼んでおく。



以上です。

学童期は長い人生の中の一瞬です。そんなこともあったね!と親子で笑える日が来ますように。


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